沙漠の国の物語 ~楽園の種子~
(倉吹ともえ/片桐郁美/ルルル文庫)
沙漠の聖地カヴルで天真爛漫に育った男装の少女ラビサは、"シムシムの使者"として旅立つことに。シムシムは水をもたらす奇跡の樹で、その種子を植えるに相応しい町を広大な沙漠からひとつだけ探すのだ。旅立ち直前、カヴルが盗賊"砂嵐旅団"に襲われ、ラビサは突如現れた少年ジゼットに救われる。そして二人は逃れるようにカヴルを離れ、運命の旅に出た!沙漠を舞台にドラマチックな物語が始まる。
非BLファンタジー。
久しぶりにファンタジー系ライトノベルのアタリ籤を引いた気分で読み終えた。正直、この手のものは読み飽きた感があるけれど、数年に一度はこういった佳作に出会うので読むのを止められない。読後の雰囲気としては「リングテイル」(円山夢久)に似ているが、設定も複雑過ぎず、世界観に深入りさせずに読みやすく仕上げるあたり少女向きのルルル文庫ならでは、と感じた。珍しく時間を掛けて読んだ読み応えのあるファンタジー。
著者は本作で第一回小学館ライトノベル大賞ルルル文庫部門大賞を受賞している。今後の作品が楽しみな作家さんのひとりである。
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