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2008.08.29

淫らな微熱のタクティクス

(桂生青依/九条AOI/アルルノベルズ)


飛佳が働く海外ブランド『パラグラフ』に店長としてやってきた広瀬。着任早々、鮮やかな手腕で店のやり方を変えていくその実力を認めながらも、今まで培ってきたものを否定されたようで、飛佳は素直に従えずにいた。そんな中、広瀬に呼び出された飛佳はある賭けをすることになり!?その契約の証しとして与えられたキスは蕩けるほど甘く、飛佳を揺るがせていく。やがて報告の度に与えられる淫らな熱を、どこかで期待してしまっている自分に気づき…。


久しぶりのノベルズ。

 サラッと読めてしまう1冊なので、おもしろくないわけではないが、何か物足りないような気もする。多分、男同士の恋愛の割に関係がスムーズに進みすぎるのが原因なのだろう。恋敵のライバルも現れるし、仕事上の妨害もあったりするのに、あまり主人公の心に沿って読むことができなかった。第三者的な視点で、ひっかかりもなくスルッと読み終えてしまったという感じ。久しぶりに買ったノベルズだったのに、文庫本のような読み方をしてしまった…(もったいない)。

 悔しいから記事にしてみた次第(苦笑)。

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2008.08.28

命いただきます!

(剛しいら/麻生海/キャラ文庫)


元ヤクザの若頭だった坂東は、腕は一流の板前だ。そんな坂東に惹かれ、住み込みで働くことになった、元フレンチシェフの巽。けれど禊のように風呂で毎日坂東の背中を流すうち、彼の癒えない心の闇が見えてくる…。ついに恋情と肉欲を抑えきれなくなった巽を、坂東は「心は抱いてやれない」と拒絶!!
なのに、なぜか身体は激しく抱いてきて!?


 引っ張り出して再読。最後まで一気に読んだ。タイトルはどこぞの任侠モノのようだが、実際は料理人同士の恋話。しかし、剛しいらさんらしく、話のあちこちに仕掛けがあって楽しく読めた。何より、本編のキーマンは回恩寺の和尚だろう。わかってるのかわかっていないのか、飄々とした風情で主人公達を導く和尚がお話の一番の功労者。直接的な愛情表現はしなくとも息子である巽が可愛いんだろうなぁ、と思わせるのがイイ。長男が腹黒そうなのもイイ!

 剛しいらさんらしい作品で、楽しく読み終えられる1冊。

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2008.08.26

リーチ

(いおかいつき/佐々木久美子/シャレード文庫)


漫画家の一本木陸人は、名うての代打ち・真木荘介の噂を聞き、次作取材のため『鳳』という雀荘で一番いい男との情報を頼りに真木を探すことに。はたして、真木は想像以上に目を惹く容姿と実力で、陸人の創作意欲を掻きたてる人物だった。しかし、当の本人は取材に非協力的で、連日雀荘に通うもののいっこうに仕事は進まない。
それでも真木を諦めきれない陸人に、彼が出した条件は、「質問に俺が一つ答えるたびに、お前を触らせろ」というもので――。


 この本、注文時の仮タイトルが「ヤクザと代打ち」というものだったので、裏社会のハードな内容を期待して読み始めたが、ちょっと肩すかし。実際は、漫画家と代打ちの恋話だった。サクサクッと読み終えられるし、読後感も悪くなかったが、タイトルにちょっと違和感が残ったかなぁ。これは麻雀師を描ききれなかった作者の未練なのか…。

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2008.08.24

理髪師の、些か変わったお気に入り

(榎田尤利/二宮悦巳/キャラ文庫)


都心での修行を終え、しぶしぶ実家を継ぐために帰郷した晴輝。そこで再会したのは、ずっと疎遠だった幼なじみの圭治。海洋学を学ぶために街を出た圭治は、稼業を継いでなぜか理髪師になっていた!! 「お前はこの街にいればいい」 幼い頃のまま世話を焼いてくる圭治だけど、晴輝はその真意が掴めずに!?近すぎて、その視線の熱さに気づけずにいた…。


藤井沢商店街シリーズ完結編。

 …そんなシリーズあったのか! という驚きが先行(ん?)。藤井沢商店街シリーズとは、「ゆっくり走ろう」「歯科医の憂鬱」「ギャルソンの躾け方」「アパルトマンの王子」「理髪師の、些か変わったお気に入り」………。キャラ文庫で出てる本全部じゃないかーあ!!(ノ`Д´)ノ彡┻━┻  全部読んだのにシリーズとは気づかなかったのよ。こりゃまたお粗末サマ。 でも確かに、本作を読めばどこかで読んだゲストが多数なので、舞台が同じということに気づくかも(特にラスト)。まさかシリーズだったとは…。何冊か再読してみようかなぁ…

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2008.08.23

マルタ・サギーは探偵ですか? 7

(野梨原花南/すみ兵/富士見ミステリー文庫)


 いつでも、愛を返して欲しかった。だから、誰かを嫌いになったりしないようにしてた。でも、もう僕はこどもじゃないから知ってる。自分にとって大事な人は、選べる。自分を軽んじない、無視しない、蔑ろにしない、尊敬できる人――――好きなひと。そのひとと一緒に、僕は僕を幸せにしていいんだ。

 そのためにマルタ・サギ―は走っていた。暗い山道を、ぼろぼろになりながら。大好きな家族のリッツを助けるために。親しくなった隣人がいるオスタスを、死の都市にしないために。そして………最愛のバーチを守るために。暗躍していたデアスミスが、ついに動き出す。リッツをさらい、『賢者の石』を手にするために、オスタスでの大量虐殺を計画するのだが!?


マルタ・サギ―完結編。非BLのライトノベル

 読みながら「もう終わるんだ…」としみじみ実感。新刊が出るたびにマルタと冒険をし、悩み、哀しみ、楽しんだことが頭をよぎり、終わってしまうのが寂しくて、読み終えるのがもったいなくてゆっくりページを捲ったりした(その手の本ではないのだが)。架空世界でのカード使いというありがちな設定なのに、最後まで読み手の目を逸らすこともなく、マルタの成長に著者が描きたかったものをちゃんと受け取った気になった。そういう意味ではライトノベルらしい1冊だったのかもしれない。

 完結まで楽しく読ませてくれた著者・野梨原さんに感謝!

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2008.08.22

婚約者は俺様生徒会長!?

(若月京子/明神翼/ダリア文庫)

小さい頃から男にモテモテの美少年・中神八尋が入学したのは全寮制男子高校。そこは上流家庭の子弟が通うセレブ校だが、生徒の大半がホモという超危険地帯!野暮ったい変装で美貌を隠し地味で平穏な学園生活を望む八尋だが、人気も俺様ぶりもナンバーワンという生徒会長の鷹司帝人に気に入られ婚約するはめに。
だが、嫉妬と反感を募らせた帝人の親衛隊の嫌がらせがはじまって…!?


サラッと一読。

 読後はほんのり幸せ感が残る軽いBLという感じ。若月さんは、BL界の色物担当とばかり思っていたが、王道モノであってもバランス良く描けるのは著者の筆力があるからだろう。…まぁ、メイドとか猫耳とかが出てくるのはご愛敬。ちゃんと自分のカラー(?)も出してると評価してみた。明神翼さんのイラストを堪能しつつ、安心して読める物語。軽くBLを読みたい人にオススメの1冊。

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2008.08.21

おいしい生活

(森本あき/祐也/ダリア文庫)

大学合格を機に上京してきた千風は、住む家が決まるまで従兄でホストの踊馬の家にお世話になることに。都会の色んなことに素直に驚く千風をからかって遊ぶ踊馬。女ったらしでいいかげんで、意地悪ばかり言う踊馬と言い合いが絶えない毎日だが、時折見せる優しさや真面目な踊馬の一面になぜか千風の胸は高鳴り!?
そんな自分を認めたくない千風だが――…。
甘いラブロマンス☆


 短時間でサクッと読めるのだが、読後はちょっと物足りない。設定は、攻めキャラがホストで受けキャラが田舎から出てきた純真少年…という、よくあるもの。ベタな展開を期待して読んでいた自分も悪いのだが、印象的だったのは千風の物知らずなところ位だろうか。森本さんが好きな人は楽しく読めるのだろうが、個人的にはちょっと不完全燃焼だった。登場人物が少なすぎるし、キャラに動きがなさ過ぎる。

 貸してくれた友人には申し訳ない限りだった…。

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2008.08.20

罪な回想

(愁堂れな/陸裕千景子/ルチル文庫)

田宮吾郎が警視庁のエリート警視・高梨良平と付き合うきっかけとなった親友・里見の事件から半年以上経つ。田宮のことを「ヨメさん」と惚気る高梨を暖かく受け入れる部下たちに戸惑いながらも差し入れを持っていく田宮。ある日、高梨は同僚の「新宿サメ」こと納に田宮を紹介する。
高梨の「理想の嫁」が男と知り驚く納だったが……!?


「罪」シリーズ短編集。

 本編では描けなかった登場人物の繋がりや主人公の日常が短編形式で読める。短編集ということもあってサラッと読んだが、内容は、、、ほぼネット公開されていた短編を加筆訂正したものだった。正直、読んだことがある話ばかりなので、同人誌でも持っていたら思うところがあったかもしれないが、ブログ移行されてからは愁堂さんの公式HPに行ってなかったこともあり、懐かしさも相俟って楽しく読めた。特に、ラストのオマケコミックが楽しかった。

陸裕さんは本当にトミーが好きね(笑)

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