朧月夜に、あいたい。
(真崎ひかる/宝井理人/ルチル文庫)
女の幽霊が出ると噂の公園。女装して悪ふざけに出かけた新名啓杜は、そこで「死んだ恋人に逢いに来た」らしい不思議な男と出逢う。ピアノの音に導かれてその男・相原広重と再会し、いつしか彼独特の優しさに惹かれていく啓杜。普段はピアノ好きな男子高校生として、朧月夜には彼の大切な女性のふりをして、繰り返し相原に逢いに行くけれど…。
怒濤のようにBL本を読みながら、うっかり印象に残ってしまった感じの1冊。何しろ他の本の記事を書こうとしているのに、この本の印象が邪魔をするのだ。こういう本に出会った時は、感想を吐き出さない限り次へ進めない。大してインパクトのある本でもないと思って放置していたが、この所業(本に絡まれたような)。読書アンテナに引っかかる何かがあるんだろう…と諦めつつザッと再読した(内容すら朧気)。静かな話が読みたいときに。
個人的にそんな変な引っかかりのある本だが、ストーリー的には何ら問題ない。全体的に春の夜の印象のあるまっとう(?)なBLなのだ。幼なじみとの約束を確かめるために朧月夜の丑三つ時に公園に出向いた相原と、幽霊出没の噂を確かめるために友人達と訪れた啓杜は出会う。早朝や昼間ならまだしも、丑三つ時の城山公園の大樹の下での出会いある。怖いを通り越して何か変だろ、って思うって!(苦笑)。
朧月夜の丑三つ時が 懺悔の 秘密のデートの時間としても、個人的にまあステキ。とはならない。…が、ピアノを弾く啓杜とそこからインスピレーションを得る相原という構図はなかなか良い感じである。ところが、この穏やか路線の相原が一筋縄ではいかない人間だということをラストで友人の友坂に暴露される。それまでも攻めキャラっぽくない相原ではあったが、バリ攻めキャラだったのかもしれない…と印象が大変換され、俄然続編を読みたくなる(ヲイ)。続編は友坂メインなので、友坂が一番マトモな常識人であった、という意外性でも、友坂編で相原の本性が炸裂、結局、友坂が貧乏くじを引きつつ幸せになるんではないか…と期待は高まるばかりである(鬼読者)。
正直、相原が作家だという部分を読んだ時、なるほど~!と頷いた。この浮世離れ感、死人の言葉に向き合う感じは、まさに「言葉を商売にする人」っぽい。そして、相原二重人格疑惑も納得納得。大きく頷いてしまった。榎田尤利さんもどこかで書かれていたが、シリアスな話を続けて書いたらコメディが書きたくなるという心境なのだろう。相原がドSだったら啓杜がちょっと可哀想だが、作家は少し変態なくらいがちょうど良い…何事もバランスね、と思ってしまう(笑)
『旅ネコのにゃんすけシリーズ』、おもしろそう…
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コメント
こんにちは!
昨夜なんとかこの本の感想をでっちあげたところなんですが、まさかまた読んだ本がダブってるとは!
別段コメントしたくなるような本というわけでもなかったんですが(←ひどい・笑)、滅多にないことなのでやはりここはひとつ。
私の場合は、この本がそうだったわけではないですが、とにかく何らかの感想を書かないと次の本に進めない時ってありますよね~。
するすると言葉が出てくればいいんですが、上手く感想がまとまらなくて書くのをやめたいのに、かといって他の本の感想を落ち着かない・・・みたいなですね。
本の感想としては・・・まあ、変な感じでしたよね(笑)
私もまともな感想文にはなりませんでした。
ではではまた~。
投稿: かりんこ | 2009.02.23 12:52
かりんこさん、どうも~(^^)/
おおっ!この本が被るなんて思ってもみない展開ですね!(どういう意味だ・笑)
>とにかく何らかの感想を書かないと次の本に進めない時ってありますよね~。
そうなんです。他の本の記事を書いてるときに「友坂編」「ピアノ」「幽霊」なんてキーワードがフツフツと湧いてきて草稿の邪魔をするわけです。「獣の奏者」の場合は読後に溜まったものを吐き出さずにはいられなかったんですが、「朧月夜」の場合は無意識に本のフレーズに絡まれる感じでしょうか。
ある意味サブリミナル!?(笑)
いや~、幼なじみとの約束なんて伏線を張りながら生かし切れなかった辺り、変な感じの本でしたね。本当に(笑)続編ではこんな昼間に出る幽霊みたいな本にしないで欲しいです。感想に困るので!(笑)
コメントありがとうございました♪
しばらく更新続きますので、また覗いてみて下さいね!(^^)
投稿: 椋木 | 2009.02.23 22:56