愛をください
(ふゆの仁子/水木かおる/リーフノベルズ)
画材店に勤める水島佳樹は、妙な客の噂を聞く。「連日、閉店間際の店に駆け込んできては、水島の描いた画材説明用の見本画と同じ画材を買っていく」というのだ。その容貌は、水島が毎朝コーヒースタンドで見かける男の形容と一致するものだった。ある晩、水島が大学の時の仲間とバーで飲んでいると、コーヒースタンドで見かける男が近づいてきて…。「―あんた、一体何者なんだ?」「ただの銀座のホストですよ」ゴージャスな外見とは裏腹の縋るような視線に、水島は彼を邪険にできなくて―。
シリーズ再購入、再読。
どうしても手放せないBLがある。手放しても再読したくなって、数年後に再購入して再読するBLがある。これはそんな1冊。オーソドックスなBLの型に、ふゆの仁子さんの筆が物語を紡いでいく様子は、あたかも本書の主人公が水彩画を描くようである。水木かおるさんのイラストも相俟って、大人のBLという感じ。主人公の水島にイラッときても、その心の漣は必要だったと思ってしまうのが凄い。静かで純粋なラブストーリーを読みたいときにオススメの1冊。
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